下絵と素描から知る上村松園 ~絵師としての気概~
19/7/13(土)~19/10/6(日)
松伯美術館
同館には松園が残した多くの下絵や素描が収蔵されている。写生からは、人物だけでなく花や鳥、風景など様々な対象に関心を寄せていたことがわかる。また古画などを小さく模写した縮図からは勤勉で熱心な姿勢が伝わってくる。
完成作品と同じ大きさの大下絵は、画家にとって構図、形と線が完成されたもの。試行錯誤の跡も確認できる簡潔な画面は、美を生み出そうとじっくり取り組んだすえに達成したもので、無着彩であっても作家の制作意図がより鮮明に伝わってくる。
本展では制作過程を知る事が出来る下絵と素描を初期作品から晩年までずらりと、一堂に展示。松園がどのように思索を重ね、理想の絵画世界を創造していったのか。生涯、「絵師」として最高のものを生み出そうと制作に打込んだ心意気を明確に感じ取って頂く貴重な機会になることだろう。
※期間中前後期で一部展示替えあり。
前期:7月13日(土)~ 8月18日(日)/後期:8月20日(火)~ 10月6日(日)