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竹村 京 「Madeleine. V, Olympic, and my Garden」

19/10/19(土)~19/11/22(金)

タカ・イシイギャラリー東京

“Olympic and my Garden 2”, 2019, oil paint, silk thread, hemp cloth woven by S.S.’s grandmother, 45.5 x 33.5 cm © Kei Takemura / Photo: Kenji Takahashi

タカ・イシイギャラリーでの3年ぶりの個展となる本展では、新素材である蛍光シルクをもちいた刺繍、ドローイングと刺繍からなる最新作より11点を紹介する。
群馬県立近代美術館での展覧会に際し制作された「Time Counter」(2019年)は、竹村が絹糸という素材に出会った翌年に試みた、自身の時間を取り戻すという、一定の幅を縫い続ける作業から生み出された。東京にあった実家の取り壊し、両親の高崎への移住を経験した作家は、本作を通じて東京と高崎、過去と現在をオーバーラップさせ、実家の庭にあったイチョウで染めた絹糸、そして群馬という新天地でめぐり合った発光する絹糸を用いることで、記憶と時間を作品化している。
本展タイトルにも通じる「Olympic my Garden」(2019年)では、これまで竹村が過ごした土地や家族との記憶に深く残る庭の木々が幾何学模様となり、ペインティングと色に関する問題が考察されながら、作品は更なる時間軸を行き来し始める。それは、日本の着物の構成法から着想を得たバイアスカットから、古代ギリシャのスタイルまでも優雅に操ったマドレーヌ・ヴィオネによるデザイン要素と共鳴しながら、鑑賞者を絹糸の先にある、今は目には見えないある場所へと導く。また、時間と色彩の記憶を織り込みながら描かれたドローイングと刺繍からなる図形ひとつひとつは、マルセル・プルーストの小説で幼少期の記憶を鮮やかに蘇らせたプチ・マドレーヌのように、竹村が幼少期を過ごしたオリンピック村の輪郭を軽やかに浮き上がらせる。
「世界の共通言語」を探し続けてきた作家が、また再び世界と繋がるために描き出した作品群、そこから立ち現れる過去・現在・未来が交差する景色を楽しむことができる。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

11:00~19:00、日曜・月曜・祝祭日休廊

料金

無料

出品作家

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