山口蓬春とゆかりの作家たち ―近代日本画壇にみる風趣―
19/11/30(土)~20/2/2(日)
山口蓬春記念館
山口蓬春(1893-1971)は、大正から昭和の日本画壇において新たな可能性を目指し、日本画の進むべきひとつの方向を示した画家。大正12年(1923)に東京美術学校日本画科を卒業すると、師・松岡映丘が主宰する新興大和絵会に参加、やまと絵の近代化を模索する。その後、さらなる飛躍を求めて六潮会という団体を結成。ここでは、日本画家、洋画家、美術評論家という異なるジャンルのメンバーたちとともに研鑽を積み、有意義な交流をも育んでいる。一方、戦時中には従軍画家として藤田嗣治らと戦地に赴き、お互いに強い影響を与えあった。戦後は西欧の美術の動向をいち早く取り入れたモダニズムの傾向を示す作品を次々に発表、日本画壇の先駆者として若い作家たちに大いに感化を与えた。このように蓬春の画業を辿っていくと、時代とともに多くの作家たちとの交流や、その影響による創作活動の変化の跡が見受けられる。
本展では、同館が収蔵する山口家より提供を受けた蓬春作品や蓬春が蒐集した美術品などから、蓬春も関心を寄せていた近代の作家たちに焦点をあて、戦前から戦後にかけての蓬春の多彩な交友と作品の風趣を探ろうとするものである。
※会期中一部展示替えの予定
※展示作品は都合により一部変更することがある
前期:11月30日(土)~1月5日(日)
後期:1月7日(火)~2月2日(日)