千田泰広 ―イメージからの解放―
20/1/11(土)~20/2/23(日)
武蔵野市立吉祥寺美術館
国際的に活躍するアーティスト、千田泰広(ちだ・やすひろ、1977年生まれ)。千田は、登山やアイスクライミング、ケイビングなどの経験を素地にもち、「空間の知覚」と「体性感覚の変容」を主題としてインスタレーション作品を制作している。
光を素材とし、既存の場をそこにあるままにいかしながら、私たちの深奥にあるものと静かに共振する空間をひらいてゆく千田の作品は、世界各地で高く評価されている。各国の芸術祭への出展のほか、舞台美術、レクチャー、ワークショップなどにも精力的に取り組み、近年では「世界の優れた9人のライトアーティスト」のひとりとして紹介されている(ARTDEX)。千田は、いまもっとも注目すべきアーティストであるといえるだろう。
「世界の不思議さそのものの、人間の可能性を見たい」と千田はいう。彼のつくりだす空間に入りこみ、体感することを通して、私たちは、存在するということの不思議さや、世界というもののわからなさを、そのままに共有・共感しあうことになる。千田の作品は、事物にたいする固定の“イメージ”という縛りから、私たちを解放していく。
今回、吉祥寺美術館の企画展示室に千田の新作インスタレーションが制作される。あわせて、これまでの制作過程で生まれた立体物や制作メモ、ドローイングなども展示され、彼の思考の痕跡を垣間見ることができる。トークイベント、ライブ、ワークショップなど、関連イベントも盛りだくさん。さらに特別企画として、会期最終週には武蔵野市民文化会館の展示室にも千田の作品が展開される。会期最終週、千田泰広のインスタレーションが武蔵野市民文化会館展示室でも展開される。