祇園祭 −京都の夏を彩る祭礼−
20/6/20(土)~20/7/26(日)
京都文化博物館
祇園祭の源泉は、遠く1000年以上前の平安時代初期にさかのぼり、都の安寧を脅かす疫神の退散を願った祭儀に由来するとされている。それから幾多の年月を経ていく中で、祭礼にはさまざまな変化がもたらされるが、今からおよそ700年前には山や鉾の姿が祇園祭に登場するようになる。祇園祭の行列をにぎやかな踊りや音曲で囃し、美しい装飾が施された山や鉾が往来する様相は、沿道に繰り出す観衆を大いに熱狂させた。その担い手となったのは、後に町衆と総称される都の経済を支えた商工業者たちだった。彼らの情熱は祇園祭の山鉾巡行をより盛大なものへと成長させていき、現在の祭礼の姿ヘと連なる礎を作り上げていったのだ。
この展覧会では、日本を代表する祭りとして世界に認められた京都祇園祭について、懸装品・飾金具・古文書・絵画資料など100点以上の資料を展観し、山鉾を彩る華麗な装飾を紹介する。ここに結集した山鉾の美を楽しんでほしい。