Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

すべ と しるべ 2020 #02 残影の残光 / afterglow of vestige 友枝望

20/11/14(土)~20/11/16(月)

Gallery PARC|GRAND MARBLE

プロジェクト『すべ と しるべ 2020』 は、2020年6月末にスペースを閉鎖したGallery PARCが、その活動内容を変更して取り組む最初の展示企画であり、これからの社会状況の中にあって、展覧会における『つくる・ひらく・のこす』の関係性を検証し、現在とこれからに向けた新たな可能性を試行するためのプロジェクトである。
作家による表現(すべ)を社会に向けてひらく場(しるべ)である「展覧会」は、鑑賞者が会場を訪れ、作品の前に立つことでおこる「体験」をともなう場であるといえる。それはまた、空間・時間を限定することで可能なものであるといえ、それゆえに「展覧会」という出力方法は、現在からしばらくの社会状況に応じた変化が必要であるといえる。
同プロジェクトは、展覧会にまつわる『つくる・ひらく・のこす』という一連を、現在の状況において再検証・最適化するとともに、これからに向かう発展的な方法(すべ)を開発することを目的とした試行錯誤である。また、こうした試みが、これからの誰かの創意工夫の足掛かり(しるべ)になることを目指して取り組みむものである。
また、これまで多くの展覧会における記録(写真・映像・情報)が、まず事実を残すことを目的に、実際の鑑賞体験を補完する機能を担っていたといえる。しかし、実際の鑑賞による体験が困難となった現在において、展覧会の記録が果たす役割や機能も変化が必要ではないかと考える。
そこで、同プロジェクトではとりわけ映像による展覧会の記録について、「のこす」だけではなくそれが「読まれる」時、そこに鑑賞と重なる・異なる、新たな体験を「つくる」ことに目を向けたいと考える。
「読み物」としての記録、いわば「記録と記述」の狭間に展覧会が意識的に踏み込むことが、そこにどのような体験を「ひらく」ことが出来るのか。表現がこれからの社会に対応しながら、そこで起動するための術を編み出す機会にしたいと考える。
京都府南丹市八木町にある「旧八木酒造」の築400年を超える酒蔵を会場に、むらたちひろ・友枝望の2名のアーティストが滞在・制作し、それぞれ3日間のみ展示公開する。 また、展示公開終了後には、それぞれの展示を記述した映像記録をオンラインにより公開する。
水を必須とする染織を「時をうつし見るための すべ」と捉える むらたちひろ は、永く水と関わってきた酒蔵に滞在するなかで、場の空気、水や音に触れながら、時とともに現れるもの・揺らぐものを見つめる。
インスタレーションを多く手掛ける 友枝望 は、旧八木酒造と土地の歴史、営為や暮らしに内在する重層的な記憶を拠り所に、現在と過去を多重露光のように重ね留める試みにより、これからの未来に向かうための新たな「すべ」を手探りする。
2名のアーティストがこの蔵で何を感じ・見出し・掴むのかはまだ未知ではあるが、現在の状況において、自身の表現に向けた眼差しを、再びここから先へと向け、手探りながらも前に進むための しるべ(起点)となるのではないだろうか。
また、空間の中・作品の前に立ち、場の空気を深く吸いこみながら作家の眼差しや手つきを追うなかで、やがて自身の視点を獲得するような鑑賞体験は、鑑賞者にとって「いま/ここ」を確かめ、規程する「しるべ」ともなるのではないだろうか。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

12:00~17:00
無休

※予約制

料金

無料

出品作家

お問い合わせ

アプリで読む