万葉の起憶―偉人たちがしたためた万葉歌碑原書を中心に―
20/12/12(土)~21/2/28(日)
奈良県立万葉文化館

万葉文化館所蔵の「万葉日本画」154点は、平成13年の開館にあたって当時の日本画壇を代表する日本画家が『万葉集』の歌を題材に制作したもので『万葉集』の世界を視覚的な面から楽しむことのできる美術作品となっている。
本展覧会では「万葉日本画」とともに、桜井市教育委員会所蔵の万葉歌碑原書を展示する。
「山の辺の道」や「伊勢街道」、「磐余の道」など多くの古道が残る奈良県桜井市。それら古道の路傍には記紀万葉の歌碑が64基建立されている。昭和47年(1972)から始まった歌稗の建立に当たっては桜井市出身で文芸評論家の保田輿重郎(1910-1981)の呼びかけにより、昭和を代表する作家、文学者、画家、学者など各界の著名人から揮毫が寄せられた。今回はそれら揮毫の原書のうち28点(拓本5点を含む)を展示する。昭和の文人たちの躍動感あふれる書と、画家が『万葉集』を丹念に読み込んで描いた「万葉日本画」をあわせて展示することで大和の風土に託された古代の人々の想いに触れながら『万葉集』の世界を楽しんでいただければ幸いである。