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諏訪未知「3つの世界」

20/12/23(水)~21/1/31(日)

KAYOKOYUKI

左: 島 2020 oil on canvas, 65.5 × 65.5 cm  右: 対岸 2020 oil on canvas, 27 x 27 cm

諏訪 未知(すわ・みち)の個展「3つの世界」を開催する。同展覧会は、諏訪が近年展開しているシリーズで構成されており、初めての発表となる。
あらゆる川が海に流れこんでいるにもかかわらず、海の水が満ち溢れることはない。地球が自転していることは知っているけれど、空を見上げた時、私たちにはやはり、太陽や星がゆっくりと動いているように感じられる。私たちが知っている(と思っている)世界と、私たちが感じている世界は、本当に同じ世界なのだろうか。
同展覧会のタイトル「3つの世界」はエッシャーの同名の作品から着想を得ている。この作品には、水の中と外という2つの世界に加え、水面という境界が創り出す3つ目の世界が表現されている。そこには現実世界の成り立ちや見え方に対し、微かな歪が生じているように思われる。諏訪の制作は、自分の足元を見下ろす視点から始まるという。足元にある様々なモノ、そしてその先にある地面、あるいは地面から上空を見上げたときの凧。これらをじっくりと見つめることで解体し、それらが有するゆっくりとした、しかし確実に流れている時間を丁寧に掬い取っていく。諏訪は、自らの身体を通して認識できる嘘のない世界を、絵画空間に再構築していくのだ。
諏訪未知の作品に対峙するとき、私たちは、普段当たり前だと思っている世界に、ある種の新鮮な違和感を感じる。諏訪は、身の回りにある物事や現象を真摯に見つめ、思考し、絵画に描くという行為を通して、現実世界を読み解こうとする。諏訪が描く現象や時間が抽象化された風景は、鑑賞者の、素朴だけれど根源的な好奇心を掻き立てるのだ。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

12:00-18:00(日曜日は17:00まで)
月・火・祝休み

※冬期休廊:12月28日 (月) ~1月12日 (火)

料金

無料

出品作家

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