小さなデザイン 駒形克己展
21/3/6(土)~21/8/31(火)
ヴァンジ彫刻庭園美術館(クレマチスの丘)
駒形克己(1953-)は『Little Eyes』『Little Tree』などの絵本で知られる造本作家/デザイナー。永井一正のもと、日本デザインセンターで初期のキャリアを積んだ後、アメリカへ渡った駒形は、ニューヨークのCBS 本社やシェクターグループで、グラフィックデザイナーとして活躍した。1983 年に帰国してからは、オフコースや安全地帯などのレコードジャケットのほか、コムデギャルソンといったファッションブランドの招待状などのデザインを手がけている。また1989 年に生まれた長女の成長と向き合うことからスタートした駒形の絵本づくりは、シンプルな素材で豊かなコミュニケーションの可能性を探るもので、国内外で注目を集めている。そして1990 年代後半以降は、ワークショップの活動や、視覚障がいや聴覚障がいのある人に向けた絵本づくりなど、少数のヒトたちに向き合う取り組みにも力を注いでいる。
本展は、アメリカ時代の実験的な試作から、音楽、ファッションでの仕事、絵本の制作プロセスを伝えるアイデアスケッチまで、駒形の初期から現在までの足跡をたどる展覧会。駒形はこれまで「小さなこと」を大切にしてきた。手に収まる小さなサイズ、少数の人々とささやくような関係性から生まれた作品の数々をお楽しみいただきたい。