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つなぐ↓↑なおす

21/5/22(土)~21/7/3(土)

アキバタマビ21

「仏像修理師」という職業を聞いたことがあるだろうか。
名前のとおり「仏像を修理する技術者」のことを指す。確立したのは明治時代、岡倉天心によって修理専門の団体が組織され、その意志は現代にも引き継がれ、技術も日々進歩している。
仏像の表面に漆箔(しっぱく)や彩色が施され分かりにくくはなっているが、仏像の土台となる素材の多くに「木材」が使われている。そのため、放っておくと動物・虫・菌などの被害に遭い、朽ちてしまう。
現在、寺院や博物館などで当たり前のように拝観できる仏像は、これまでに修理の手が加えられてきた。だからこそ、制作から何世紀経った今でもお会いすることができるのだ。
修理の内容は仏像の状態によって大きく異なるが、私たちには大切にしている3つの理念がある。それは、「現状維持」「時代踏襲」「耐久性」だ。
仏像が経てきた歴史を尊重しながら手を加えすぎて印象を変えてしまうことのないこと、足りない箇所を作る際は同じ時代の作風や材料・技法を参考にすること、これらを踏まえながら仏像が今後も継承されるように強度を加えること。
この理念を守るため、修理で手を動かす時間と同じくらい修理計画にも時間をかける。
展覧会名「つなぐ↓↑なおす」には、仏像・文化財を修理し次世代に継承してきたこれまでの歴史の一端を、三乗堂の活動を通じて知ってほしいという思いを込めた。
何事もなかったかのようにたたずむ仏像も、長い歴史の中で多くの人が大切にしてきたからこそ現在まで遺(のこ)っている。現代に継承された仏像は、現代を生きる私たちが次世代に繋げなければならない、そんな思いで私たちは仕事をしている。
目の前の当たり前は多くの思いによって支えられている、そのお手伝いの一片をご覧いただきたい。
また本展では、同年代で構成され同じ地域で活動する、inaho Film制作の映像作品による新たな視点を加えている。仏像修理工房の日頃の空気を、少しでも身近に感じていただければ幸いである。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

12:00~19:00、火曜日休館

※金・土は20:00まで

料金

無料

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