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しかけがいろいろ! とびだす絵本展

21/7/10(土)~21/9/5(日)

八王子市夢美術館

王子市夢美術館では 特別展「しかけがいろいろ! とびだす絵本展」を開催する。
ページを開くと絵がとび出たり、つまみをひっぱると絵が動いたりするしかけのある絵本。こうした絵本は、立体的な絵が一瞬で立ち上がる際の驚き、動くしくみの面白さや不思議さ、展開される立体の繊細さなど、技術的な要素を伴って生み出される点が通常の絵本では見られない特徴といえる。また、どちらかといえば絵本でありながら、玩具に近い要素もたくさん持つため、絵と文で綴られるストーリー中心の絵本に比べてもその印象は大きく異なる。これらの絵本は国内外を問わず現在も数多く出版され、中でも絵がとび出す楽しいしかけのポップアップ型絵本は私たちの身近な絵本の一つといえるだろう。
こうした絵本は、18世紀後半にイギリスで出版された絵本に始まるが、当時はまだ挿絵にかぶせたフタをめくり、景色や場面の変化を楽しむフラップ型の単純なしくみだった。19世紀後半に入るとドイツではのぞきからくり(ピープショー)や一つのタブの引っぱりで複数のしかけが動くプルタブ型で知られるロタール・メッゲンドルファー、イギリスでは円盤型のしかけで有名なアーネスト・ニスターが登場し、しかけの幅が広がる。1930年代には、アメリカでキャラクターやおとぎ話を使ったポップアップ型絵本が大ヒット、その影響はヨーロッパにも及び、1950~70年代のチェコではヴォイチェフ・クバシュタが盛んにポップアップ型絵本を制作し、外貨獲得のため様々な言語に訳され輸出される。現代では、アメリカの巨匠ロバート・サブタやマシュー・ラインハートなどペーパー・エンジニアと呼ばれる新しい作家たちが、これまでのしかけの構造をより進化させ、複雑かつ高度な技巧を凝らした絵本を生み出すなど、しかけ絵本の世界は新たな展開を見せている。
本展では近年特に注目されている現代のポップアップ型絵本を中心に、めくるタイプのフラップ型、360度の展開が見事なドールハウス型なども合わせて約200点を超える作品を展示。また、ポップアップ型絵本のペーパー・エンジニアとして現在活躍するさくらいひろし氏の作品コーナーも特別に設け展示、この他にも見るだけでなく実際に体験できる作品も交え国内外のこうした絵本の数々を紹介する。美しいイラストと緻密に計算された技から生まれるとび出す絵本の世界をお楽しみいただきたい。

開催情報

ジャンル
美術館

10:00~19:00、月曜日休館(ただし、祝日の場合は開館し翌平日休館)

※入館は閉館の30分前まで

料金

一般700円、学生(高校生以上)・65歳以上350円、中学生以下無料
     

※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は無料(付き添いの方は1名まで無料)

お問い合わせ

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