増田光陶展「そこにいる」

《Sugar Jar》 2020年 磁器 W18.1×D11.1×H12.9 cm

くまをモチーフにした食器や置物、動物の絵付けの器、こけしの徳利、だるまのぐい呑、挙げ始めたらきりがないほどのバリエーションを持つ陶芸家・増田光。
増田の描き出す動物たちは、どこかで出会ったことがあるような気がしてくる不思議な存在だ。それは動物だけでなく、こけしやだるま、カップに浮きあがる人の顔…増田が作品に吹き込んだ命たちは皆同様に、いつもどこかで出会ったことがあるような懐かしさと新鮮さ、そしてなにものにも囚われない自由な姿で、観る者を驚きと歓喜で魅了していく。
新型コロナウイルスの影響により、1年半近く様々なことを制限され、多くの方が我慢の多い生活を強いられている現在。今回の展覧会は増田は在廊できないため、自分自身の代わりになるような作品を出展したいという。展示台にもこだわり、増田自身が在廊しているかのような人形も展示予定だ。 “そこにいてくれる”作品たちとともに、増田の世界観をぜひお楽しみいただきたい。