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ギルバート&ジョージ《Class War, Militant, Gateway》

21/10/14(木)~22/3/6(日)

エスパス ルイ・ヴィトン東京

Gilbert & George, Class War, Militant, Gateway, 1986 (detail). © Gilbert & George. Courtesy of the artists.

エスパス ルイ・ヴィトン東京は、ギルバート & ジョージによるアイコニックな大型の3連作《Class War, Militant, Gateway (階級闘争、闘争家、入り口) 》(1986年)を日本で初めて展示する。本展は、フォンダシオン ルイ・ヴィトンのコレクションから選りすぐった所蔵品を世界中のより幅広い多くの人々に紹介し続けるフォンダシオンのミッションを、「Hors-les-murs (壁を越えて)」プログラムの枠組の中で実現するもの。同プログラムは東京のほか、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウル、大阪のエスパス ルイ・ヴィトンでも継続的に展開されている。
ギルバート・プロッシュ(1943年、イタリア・サン・マルティーノ・イン・バディーア生まれ)とジョージ・パスモア (1942年、英国・プリマス生まれ)は、1967年にロンドンのセント・マーチンズ・スクール・オブ・アートで出逢った。ほどなく彼らは、2人組「ギルバート & ジョージ」を結成することを決め、早くも1969年には、最初期の公開パフォーマンスの1つ《Singing Sculpture (歌う彫刻)》を実演。この作品では、ブロンズ粉を顔に塗った2人がテーブルの上に立ち、カナダ人映画監督レッド・デイヴィスによる1937年の映画『Underneath the Arches(アーチの下で)』の中でバド・フラナガン & チェズニー・アレンが歌った表題曲を口ずさんだ。「生きた彫刻」というコンセプトを取入れたこのパフォーマンスは、アートと、生きることの間のあらゆる区別をなくすという20世紀アートの野心的な試みの1つに取組み、それを彼ら自身のものとした。型通りのスーツとネクタイ姿のギルバート & ジョージは、キャラクターを文字通り体現しており、どんな状況でも無表情を崩さず、ギャラリーや美術館で彫刻のようにポーズをとった。
1971年、2人は、「万人のための芸術」の推進を目指して写真を用いはじめ、メディアによって形成され広められてきた英国や諸外国の大衆文化の寄せ集めを再生利用した。タブロイド紙の表紙を賑わす宗教、セクシュアリティ、死、暴力が彼らの作品の主要テーマとなり、2人組としてのキャリアの開始時に居を定めたロンドンのイーストエンドにある労働階級居住地区での暮らしから着想を得た。ギルバート & ジョージは、普遍的な内容を持つ新種のヒューマニズムを編み出したとはいえ、その明確な解釈を押し付けることは拒否した。
彼らの著名なフォトモンタージュは、細かなルールに従って厳密に構成されている。最初は白黒、その後はカラー化され、彼らの格子状の構成はしばしば、ステンドグラスになぞらえられてきた。2004年に開始したコンピューターグラフィックスの使用によって、ますます洗練された寓話的な作品を制作できるようになる。
フォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵コレクションには、最新シリーズからの作品も加わり、1971年から2019年までのギルバート & ジョージの相当数の作品群が含まれている。現代叙事詩のマニフェストである《Class War, Militant, Gateway (階級闘争、闘争家、入り口)》(1986年)は、彼ら初の大作だった。この作品は、共同体への所属から、個人的良心や自己肯定の出現まで、個人の冒険を描いている。彼らのほとんどの作品の場合と同様、イメージは黒枠の格子状に配置され、赤、白、青が主体のフリーズ (帯状装飾)を呈している。ギルバート & ジョージは、垂直的な「抑圧のピラミッド」を、もはや階級によって分けられていないように見える社会の水平性に置き換えている。この民主的な調和は、ここでは、前景にいるすべての人物が穿いている、簡素な長ズボンや短パンといった青い仕事着を通して表されている。
日本においてギルバート & ジョージの作品が展示されるのは2009年以来のこととなり、エスパス ルイ・ヴィトン東京にとっても、フォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵コレクションから選ればれたこの傑作を日本で紹介できる貴重な機会となっている。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

11:00~19:00、会期中無休(臨時休業の場合あり)

※休館日はルイ・ヴィトン 表参道店に準じます。
※予約不要
※会場内の混雑防止のため、入場をお待ちいただく場合がございます。

料金

無料

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