歩々清風 -日本画家 上村松園・松篁・淳之三代の歩み-
22/3/21(月)~22/6/12(日)
松伯美術館

明治から令和まで続く、上村松園・松篁・淳之と三代にわたる日本画家の画業を辿ると、激動の時代の中であっても、一人の作家として貫いた絵画世界からは、時代を超えて今なお強いメッセージが感じられる。
上村松篁(1902~2001)は少年時代に「道というものは生命より尊いものだ」という言葉から、自分にとっての一筋の道は絵の道だと心に決め花鳥画家を志し、制作を続けてきた。一方で自分の歩いてきた道は正しい道だったのか、思い悩む。しかし八十をすぎた頃、ある禅の老子から「道を歩くときは〝歩々清風〟の歩き方でなくてはならない」という言葉に、自分の道は少なくとも濁風は吹いていなかった、と初めて自信がわいてきたと語っている。
時代に流されることなく普遍の美を追求し、独自に歩々清風の道を歩み続けた三代の画業を展覧する。