チャンジンウェン「記憶容器」 SICF22 EXHIBITION部門 グランプリアーティスト展

チャンジンウェン《日常》（2020）、530x530mm

若手作家の発掘・育成・支援を目的として2000年から開催しているアートフェスティバルSICF（スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル）の第22回EXHIBITION部門グランプリ受賞者の個展を開催する。
チャンジンウェンは、和紙に墨や水干、岩絵具といった日本の伝統的な画材と技法を用い、集合住宅や窓などの風景を描くことで、大都市に暮らす現代人の「孤独」や「不安」の感情を表現している。本展では、旧作1点と台湾と東京の集合住宅をそれぞれ描き対比させた新作2点、計3点の大作と小作品の展示を行う。母国である台湾に思いを馳せながら、単身日本に渡り、パンデミック以降、家族や親しい人たちから遠ざけられた作家自身の孤独感、個人的でありながら普遍的な感覚を、来場者と共有する。その他、スパイラルのエスプラナード（大階段）の窓をモチーフにした作品を展示。建築の持つコンセプトと向き合い、開館以来変わらぬ、時を超えた繋がりを試みる。