SIDE CORE / EVERYDAY HOLIDAY SQUAD 「under pressure note」
22/10/6(木)~22/11/20(日)
NADiff Gallery

SIDE COREは高須咲恵、松下徹、西広太志によるアートチームで、2012年の活動開始以来、ストリートカルチャーの視点からのアート作品制作やプロジェクトを企画し、展開させている。グラフィティやストリートカルチャーをベースに、都市空間や公共空間で様々なアプローチを試みるアーティストの展覧会企画に始まり、街中を歩きながら作品を設置したり建築やグラフィティを鑑賞する「MIDNIGHT WALK tour」など、これまで表層化されなかった都市の姿を視覚化してきた。また、宮城県石巻で開催されている「Reborn-Art Festival」でのプロジェクトを始め、都市から離れた地方でのリサーチベースのプロジェクトや作品制作も行っており、ストリートカルチャーを起点にした取り組みでその土地の持つ特性や風景を新たな視点で提示している。近年では2021年開催の「水の波紋」(ワタリウム美術館、東京)への参加、渋谷スクランブルスクエア46F、SKY GALLERYでのSIDE COREキュレーションのEVERYDAY HOLIDAY SQUADの展覧会「DOWN TO TOWN」(2022)開催など、益々の注目を集めている。
一方、EVERYDAY HOLIDAY SQUAD(EHS)は、SIDE CORE 同様にストリートを起点として2015年に活動をスタートした匿名のアーティスト集団だ。「Reborn-Art Festival 2017」でSIDE COREが企画した「rode work」でも発表された作業着を着たスケーター達が工事現場を模したスケートパークを作り出す作品シリーズ「rode work」(2017−2018)など、都市や公共空間への介入や路上でのアクションによって、その土地の見え方に変化をもたらす作品を発表している。
本展は2021年に青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)で開催された、SIDE CORE / EVERYDAY HOLIDAY SQUAD個展「under pressure」の記録集刊行記念展となる。「under pressure」はこの時代における循環をテーマに、青函トンネルなど東北の土木を題材とした展覧会で、送風機を積み上げた巨大な立体作品《towering wind》や、雪で壊れた道路用品を写真上にアッサンブラージュした作品シリーズ《must go to the mountain》が発表された。2022年4月に刊行となった、展覧会と同名の記録集には展示作品の図版とともに「竜飛フィールドノート」「プロジェクトタイムライン」など展覧会にまつわる活動も紹介され彼らのリサーチ過程を見ることができる。本展では、地下ギャラリースペースにてEHSが「under pressure」でテーマとしたトンネルのリサーチに関する作品シリーズの新作を展示し、10月7日に開催されるトークイベントでは国際芸術センター青森学芸員の慶野結香氏を迎えSIDE COREとともにACACでの展覧会を振り返る。