こぐまちゃんとしろくまちゃん 絵本作家・わかやまけんの世界
23/7/21(金)~23/9/24(日)
岐阜県美術館

「こぐまちゃんえほん」の生みの親、わかやまけん(若山 憲 、1930-2015)の多彩な創作活動を探る、はじめての回顧展だ。
1930年、岐阜市に生まれた若山は、戦後ほどなく童画と出会い、強い憧憬を抱きます。グラフィックデザイナーを経て上京し、絵と文を手掛けた初の創作絵本は、現代社会への警鐘を淡い色調の幻想的な表現に託した『きつねやまのよめいり』(1968)だった。同作は、岐阜の特産品である提灯を創作の源泉のひとつとしている。
若山の最もよく知られた作品「こぐまちゃんえほん」シリーズは、「日本の子どもがはじめて出会う絵本を作りたい」という思いのもとに集団制作によって1970年に誕生した。以来15作が生まれ、半世紀を超える大ロングセラーとなっている。本展では、知られざる創作の過程をご紹介する。
また、独特のユーモアあふれる「おばけのどろんどろん」シリーズ、民話をテーマとした絵本や詩集のための挿絵、雑誌の表紙原画、絵本制作の資料など約230点を通し、若山の色あせることのない豊かな作品世界を全世代におくる。