即興 ホンマタカシ
23/10/6(金)~24/1/21(日)
東京都写真美術館
《New York》、〈THE NARCISSISTIC CITY〉より 2013年 ©Takashi Homma Courtesy of TARO NASU
ホンマタカシ(1962年、東京都生まれ)は1999年に写真集『東京郊外』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞を受賞した。行政やデベロッパーによる画一的な開発が進む東京郊外の風景と人々を一定の距離感で撮影し、叙情性を排した視点が高い評価を受けた。
2011年から2012年にかけて、国内3ヵ所の美術館を巡回した大規模個展「ニュー・ドキュメンタリー」を開催。キャリア初期のカルチャー誌『i-D』をはじめとするマガジン・ワークや、変わりゆく東京の風景とそこに暮らす一人の少女が成長する姿を写した〈Tokyo and my Daughter〉、写真家の中平卓馬をモチーフにした映像作品など、作家の写真・映像表現の広がりを概観する新旧作品が展示された。
本展はホンマにとって日本の美術館で約10年ぶりの個展であり、建築物の一室をピンホールカメラに仕立て、世界各地の都市を撮影した出品作品〈THE NARCISSISTIC CITY〉について、作家は「都市によって都市を撮影する」と述べている。外に向かって開かれた小さな穴から差し込む光は、真っ暗な部屋の中に倒立した都市の風景を即興的に描き出す。
そして、この「即興」という言葉が本展では一つのキーワードとなる。作品や展覧会自体に偶然性を取り入れることに作家の現在の関心はあり、作品の中にも文字として現れる本展の英題「Revolution 9」は、イギリスのロックバンド、ビートルズが様々な音源を元にコラージュのように制作した、同名曲へのオマージュとして捧げられている。
本展では、この10年あまりに制作された作品を中心に、写真・映像表現にラディカルな問いを投げかける作家の今に迫る。
開催情報
- ジャンル
- 美術館
10:00~18:00
月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始休館
※木・金は20:00まで
※入館は閉館時間の30分前まで
料金
一般 700(560)円
学生 560(440)円
中高生・65歳以上 350(280)円
※( )は有料入場者20名以上の団体、同館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引料金
※小学生以下、都内在住・在学の中学生および障害者手帳をお持ちの方とその介護者(2名まで)、年間パスポートご提示者は無料
※第3水曜日は65歳以上無料
※各種割引の詳細はご利用案内をご参照ください。
※各種割引の併用はできません。

