千葉県誕生150周年記念 陶芸家 和田的展 WALK ON THE EDGE
23/10/28(土)~23/12/24(日)
佐倉市立美術館

和田的(わだ・あきら/1978~ )は、千葉市に生まれ、小学生の頃に家族とともに佐倉に転居した。
2001(平成13)年、文化学院芸術専門学校陶磁科を卒業し、同年、有田出身で佐倉に窯を持つ陶芸家・上瀧勝治に師事する。
2006(平成18)年に独立し、佐倉市内に窯を築いた。
2007(平成19)年に第35回伝統工芸陶芸部会展で日本工芸会賞を受賞したのをはじめ、日本伝統工芸展、菊池ビエンナーレ、日本陶芸展、パラミタ陶芸大賞展など数々の公募展で受賞して陶芸家としてのキャリアを着実に積み、現在では現代日本を代表する陶芸家の一人に数えられている。
和田の作品は、直線と曲線が織りなすシャープな彫刻的造形を特色とするが、これは、厚く轆轤(ろくろ)で挽いた器を彫ることで成形されている。
陶芸を地場産業としない佐倉の土地で陶芸家を志すことは、かえって陶芸における約束事から自由でいられたという意味において、むしろプラスだったと語る和田だが、特異な造形の作品においても陶芸作品として破綻がないのは、有田出身の師から、轆轤をはじめ、伝統的な技術を仕込まれたことが基礎となっているからと思われる。
本展では、和田の学生時代から最新作までの作品約110点を一堂に展観し、現代日本陶芸界の最前線で活躍する気鋭の陶芸家・和田的の全貌に迫るとともに、千葉で陶芸家になることの意味について千葉県誕生150年を期に考えようとするものである。