第八次椿会　ツバキカイ８　このあたらしい世界　 “ただ、いま、ここ”

宮永愛子　《スーツケース　「海の資」》　2022　2022年展示風景より　撮影：加藤健

今年も「あたらしい世界」における「豊かさ」への探求を継続するなかで、新たに「放置」と「無関心」というキーワードが浮かび上がった。それらには、自ら決断するのではなく自然のままに「放置」することや、「無関心」に関心を向けることで、あたらしい価値が生まれるのではないかという思いが込められている。その背景には、コロナで加速した管理体制へのささやかな抵抗や、一方では、他にゆだねることや、思いもよらぬ事物について知ることが、新たな共生の在り方や自由で豊かな世界をつくっていくことに結び付くのではないかという期待がある。そこでたどり着いたのが“ただ、いま、ここ”を大切にしたいという思いだ。最終回となる本展では、3年間で構築したメンバーの関係性や経験をもとに、それぞれが3年間の集大成となる作品を新たに作成し、昇華する展覧会をつくりあげる。
今年は、Nerholとともにメンバーのスタジオを訪問した様子を資生堂ギャラリーのホームページやSNSで公開する予定。その他、関連企画など、展覧会をより楽しめる情報も随時シェアしていく。椿会が、様ざまな新しい価値を共有し、新たな共創の可能性を探る場となってほしい。
なお、「第八次椿会　ツバキカイ８」のロゴは、毎年新たに田中義久（グラフィックデザイナー／Nerhol）がデザインしている。