岡田健太郎 重なる景体
23/12/5(火)~24/4/7(日)
平塚市美術館

岡田健太郎《白の景体》2023年 photo by Yamaguchi Haruhisa
湘南を拠点として活躍する彫刻家・岡田健太郎の個展「岡田健太郎展 重なる景体」を開催する。
1977年に岡山県に生まれた岡田は、79年に横浜市・本牧へ移り住む。2002年、武蔵野美術大学彫刻科を卒業。近年は第17回KAJIMA彫刻コンクール、第28回UBEビエンナーレに入賞し、いま注目される彫刻家のひとりだ。
大学卒業後、岡田は御影石を使用し、棺をモチーフとする作品を制作していった。その後、より柔軟な素材を探すなかで、金属製の棒をペレット状に切断し、それらを溶接する方法を見出した。有機的なかたちをした作品は、なだらかな輪郭線をもち、サイズの異なる複数のオブジェが重なあうようにもたれあう。籠のようなペレットの網の目の中に、何もない閉じた空間が立ち現われるが、一方でその空間は光や風といった周囲の環境の変化に影響をうけ、私たちは事物の外側・内側があいまいになるような感覚を覚える。
本展は、湘南の陽光がふりそそぐテーマホールの大きな空間を舞台として新作2点を含む16点の作品から活躍著しい作家の歩みをふりかえる。