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黒宮 菜菜「たまのうつわ」

23/12/23(土)~24/1/27(土)

ギャラリーノマル

主に人物像をモチーフとして、流動性の高い画材によって作られる油彩作品と、重ねた和紙に染料を滲ませて描く紙作品、いずれも独自に研究を重ねた2タイプの技法を使い分けて作品を制作し、その独創的な技法と幻想的な作風で注目を集めている画家、黒宮菜菜。
コントロールのしにくい画材を敢えて使用し、さらに描画を加えることでイメージの曖昧さを現実に引き寄せる描き方は、その綱引きのような微妙な行為自体が作品のコンセプトとも繋がっている。画中に現れる透明で不確かな輪郭となった身体像を通して、私たちは日常の知覚や認識の希薄さ、曖昧さに気付かされるだけでなく、そこに「曖昧な世界」のリアリティを感じ取ることが出来る。
近年は日本の神話や古代史などからインスパイアを受け、そこから人間の死生観や自然との関わりをテーマとした作品制作に取り組んでいる黒宮。技法の変化としては、これまで油によって絵具にもたらされた流動性から、前回2022年の個展からは、蜜蝋を用いた物質の封印という表現が新たに現れている。
今回の展覧会では、「たま(たましい)」という抽象度の高いイメージを題材に、技法的にはより画面上を重層化させた物質性の強い作品制作にチャレンジしている。描かれたイメージは、蜜蝋や分厚い絵具層の中でおぼろげに抽象化され、象徴としての"うつわ"を得て、再び眼前に表出する。ドライフラワーなどの物質が積層された作品は、視覚/触覚の境界を越えて見る人に忘れ難い印象を与えるだろう。
また今展では、ノマルの工房とのコラボレーションで自身初の版画作品に挑戦。さらには立体作品の制作も試みるなど、見どころ満載の展覧会となる。
同時期の12月9日からは尼崎市(兵庫)のアートスペース「A-LAB」で大規模な個展を予定(〜1/28まで)。近年高まる評価にも驕らず、新たなイメージの獲得や様々な技法へのチャレンジと合わせて、精力的に活動を続ける黒宮菜菜の新作展。ぜひご高覧いただきたい。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

13:00~19:00
日曜・祝日、12月29日(金) - 1月8日(月・祝)休廊

※1月13日(土)のみ閉廊時間が18:00となります。

料金

無料

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