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ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? ――国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ

24/3/12(火)~24/5/12(日)

国立西洋美術館

この展覧会は、国立西洋美術館においてはじめて「現代美術」を大々的に展示する機会となる。こんにちの日本で実験的な制作活動をしている、さまざまな世代の20を超えるアーティストたちの作品が集う。
主として20世紀前半までの「西洋美術」だけを収蔵/保存/展示している国立西洋美術館には、いわゆる「現代美術」は存在しない。過去を生きた、遠き異邦の死者の作品群のみが収められているともいえる。けれども、1959(昭和34)年に松方コレクションを母体として開館した国立西洋美術館の成立前史の記憶を紐解いてみると、この美術館はむしろ、開館以後の時間を生きるアーティストらが所蔵品によって触発され、未来の芸術をつくってゆける刺激の場になってほしいという想いを託されながらに建ったということができる。しかしながら、国立西洋美術館がそうした「未来の芸術」を産み育てる土壌となりえてきたのかどうかは、これまで問われていない。
西欧に「美術館」という制度が本格的に誕生した時期とも重なる18世紀末、ドイツの作家ノヴァーリスは、こう書いていた。

 展示室は未来の世界が眠る部屋である。――
  未来の世界の歴史家、哲学者、そして芸術家はここに生まれ育ち――ここで自己形成し、この世界のために生きる。

国立西洋美術館は、そのような「未来の世界が眠る部屋」となってきただろうか。本展は、多様なアーティストたちにその問いを投げかけ、作品をつうじて応答していただくものとなる。

引用文献
Novalis, “Aus dem <Allgemeinen Brouillon> 1798-1799,” in Gerhard Schulz (Hrsg.), Novalis Werke, 4. Aufl., München: C. H. Beck, 2001, S. 484.(邦訳:ノヴァーリス「一般草稿集」『ノヴァーリス全集2』青木誠之・池田信雄・大友進・藤田総平訳、沖積舎、2001年、233頁)なお、訳出にあたっては既訳を参照させていただいたうえで、適宜訳語を変更した。

開催情報

ジャンル
美術館 西洋美術 現代美術

9:30~17:30
月曜日(ただし、3月25日(月)、4月29日(月・祝) 、4月30日(火)、5月6日(月・休)は開館)、5月7日(火)休館

※毎週金・土曜日は20:00まで
※入館は閉館の30分前まで

料金

一般2,000円
大学生1,300円
高校生1,000円

※中学生以下は無料。
※心身に障害のある方及び付添者1名は無料。
※大学生、高校生及び無料観覧対象の方は、入館の際に学生証または年齢の確認できるもの、障害者手帳をご提示ください。
※国立美術館キャンパスメンバーズ加盟校の学生・教職員は、本展を学生1,100円、教職員1,800円でご覧いただけます。(学生証または教職員証をご提示のうえ会期中、ご来場当日に国立西洋美術館の券売窓口にてお求めください)
※観覧当日に限り本展観覧券で常設展もご覧いただけます。
※その他チケットについては、公式サイトをご覧ください。

出品作家

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