アニメーション美術の創造者 新・山本二三展 -天空の城ラピュタ、火垂るの墓、もののけ姫、時をかける少女-
24/3/9(土)~24/4/7(日)
松坂屋美術館

『天空の城ラピュタ』(1986)、『火垂るの墓』(1988)、『もののけ姫』(1997)。
誰もが知る国民的アニメーション映画で美術監督を務めた山本二三は、長崎・五島列島に生まれた。
1978年、若干24歳で『未来少年コナン』の美術監督に抜擢され、以降、確かな画面構構成と細部に至るまでの精緻描き込みにより、高畑勲・宮崎駿の両監督を支え、日本のアニメーションを世界に誇る文化へと押し上げた。
その才能は後に続く若い映画監督たちをも惹きつけ、細田守監督の『時をかける少女』(2006)、新海誠監督の『天気の子』(2019)においても多くの人の記憶に残る背景画を描いた。2023年8月19日、胃癌のため70歳でこの世を去った。亡くなる数日前まで故郷五島の民話「勘次ヶ城」の漫画を描き続け、完成まであと1ページを残して約120ページの下書きを描き上げた。
本展では、初期から最新作までの手書き背景画に加え、制作の過程で生み出された未公開の美術設定やイメージボード、制作用具など226点を紹介し、山本二三の背景美術の世界に迫る。