イワン・エフェンディ「articulate−雄弁なものたち」
24/7/6(土)~24/8/10(土)
ミヅマアートギャラリー

《Tupu》2024 キャンバスに木炭、ソフトパステル 162×130×3cm
インドネシアのジョグジャカルタを拠点に活動するアーティスト、イワン・エフェンディ(1979~)の日本初個展を開催する。
エフェンディは、バンドゥンのインドネシア教育大学(Universitas Pendidikan Indonesia, UPI)で視覚芸術を学んだ後、インドネシア芸術大学のジョグジャカルタ校(Institut Seni Indonesia Yogyakarta, ISI)へ編入、のちに妻となるマリア・トリ・スリスチャニに出会い、2006年共同で人形劇カンパニー、ペーパームーン・パペット・シアターを創立する。彼らの人形劇は、言葉を介さず、可愛くて不気味でグロテスクと形容される張り子人形を使って、アイデンティティと社会問題を問いかけるストーリー展開で人々を魅了してきた。
主に人形デザイナーとしての役割を務めるエフェンディは、まずラフスケッチを描き、そこからキャラクターとなる人物の年齢、性別、サイズ、容姿などの細部を設定し、ドローイングを練り上げていく。その後、紙と粘土を使って人形の立体的な土台を造形する。作家にとって、人形にふさわしい表情を見つけ出していくこの過程は最も重要で、常に困難を伴う作業でもある。
人形劇では、静止した表情であっても、ジェスチャー、音響、照明によって多くの感情を繊細に表すことができるが、それを二次元でいかに雄弁に、動態を含み、その複雑な感情を伝えることができるか、エフェンディは探求し続けている。
本展では、ペーパームーンで上演してきた人形劇に登場するキャラクターをモチーフにした絵画、ドローイングをパペット、仮面とともにインスタレーションとして展示する。長年、人形の表情に魅了され続けてきたイワン・エフェンディがたどり着いた「表情」を、会場にて体感してほしい。
Supported by Directorate General of Culture MoECRT, Indonesia