特別展 レスコヴィッチコレクションの摺物 ―パリから来た北斎・広重・北渓・岳亭―
24/7/9(火)~24/9/1(日)
大和文華館

江戸時代の版画のうち、販売用ではない、特別な注文によって制作された作品が摺物(すりもの)だ。摺物は主として浮世絵師によって描かれ、数十、数百部しか作られなかったため、伝存するものが少なく、展示されることも多くはない。
しかし、特注品であるため、金銀や雲母を使った豪華なもの、彫摺に手間をかけたもの、特殊なテーマのもの、注文者の私的な事情や趣向がうかがえるものなど、売品にはない魅力をもつものも少なくない。
この特別展は、パリ在住のジョルジュ・レスコヴィッチ氏の数百点に及ぶ摺物コレクションから、269点を選んで、前期・後期に分けて展示するもの。展示品の大半は、全盛期ともいえる19世紀前半の江戸の摺物で、北斎やその門人の北渓・岳亭をはじめ、広重・英泉・国貞などの稀品を並べ、摺物文化のエッセンスを提示する。
前期:7月9日(火)~8月4日(日)
後期:8月6日(火)~9月1日(日)
なお、本展覧会は、あべのハルカス美術館で同時期(7月6日~9月1日)に開催される「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ―摺(すり)の極(きわみ)―」の連携展である。