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しないでおく、こと。― 芸術と生のアナキズム

24/10/12(土)~25/2/16(日)

豊田市美術館

dot architects + contact Gonzo《GDP(Gonzo dot party)》アートエリアB1 2020年 photo: Ryo Yoshimi(参考図版)

芸術=創造とはそもそも、いまだ了解されない認識や知覚の領野を拡張していく営みだ。ゆえに芸術とは、「芸術」として名づけられ、一つに回収されてしまうことへの抵抗をあらかじめ含んでいる。このことは、未知未踏の領野を取り込み制度化することで国⼟や資本を拡張してきた近代以降の思考自体への抵抗になぞらえることもできるだろう。この制度化され、統治されることへの抵抗・逃⾛の姿勢=アナキズムに芸術の本来的な力を認め、その可能性を問うことは、硬直化した社会そのものを突破する契機にもなるのではないだろうか。
近年、芸術を含むあらゆる場で、旧来の制度や差別への連帯闘争が試みられている。それらは切実な抵抗の態度であり、私たちを鼓舞する重大な拠り所となるものの、ゆえにこそ小さな個別の差異を均してしまう危うさと隣り合わせにあるものともいえる。このギリギリの状況において、私たちの個々の表現や⽇常的な振る舞いは、いかに⼀つに回収されることなく共存し、それでも抵抗の力を持ち続けることができるのだろうか。そのそれぞれの試みがアナキズムの実践だといえる。
19世紀末、近代化と背中合わせに気運の⾼まったアナキズム運動に共感した新印象主義の画家たち。第一次世界大戦と前後して、社会の中心から逃れ、スイスのモンテ・ヴェリタに集った芸術家を含む様々な思想の持ち主たち。第二次世界大戦後、急進する資本主義体制をかいくぐり日常の革命を試みたシチュアシオニスト・インターナショナルとその重要メンバーのアスガー・ヨルン。ソ連時代から現在まで、野外や自室で非公式芸術としてのアクションを展開し続けるロシアの集団行為。さらに自宅での制作と自主展覧会の運営を実践したマルガレーテ・ラスペや共同スタジオを運営するコーポ北加賀屋の面々、アーティスト集団のオル太や、生活も制作も発表もそれらの場所も、全てを自在に往来し続ける大木裕之。
本展では 芸術と社会にどっぷりと関わりながらも軽やかに抵抗・逃走し、あえて「しないでおく」ことの可能性も含めて生き、創造する人々の実践を紹介する。

開催情報

ジャンル
美術館

10:00〜17:30
月曜日(祝日の場合は開館)、12月28日〜1月17日休館

※入館は閉館の30分前まで

料金

一般1,500円
高校・大学生1,100円
中学生以下無料

※オンラインチケット、前売券及び20名以上の団体は200円割引(他割引との併用不可)
※【観覧料の減免について】(要証明)
– 障がい者手帳をお持ちの方(介添者1名)
– 豊田市内在住又は在学の高校生の方
– 豊田市内在住の18歳以下の方(満18歳から最初の3月31日まで)
– 豊田市内在住の満70歳以上の方
※その他、観覧料の減免対象者及び割引等についてはこちらをご確認ください。

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