特別展 呉春―画を究め、芸に遊ぶ―
24/10/19(土)~24/11/24(日)
大和文華館

呉春(1752~1811)は江戸時代に活躍した絵師で、呉服里(現在の大阪府・池田)で春を迎えた際に呉春と名を改めた。他にも、気楽な場などで用いた月渓の名で知られている。与謝蕪村(1716~83)のもとで絵画と俳諧を学んだ呉春は、写生を重視して江戸絵画を革新した円山応挙(1733~95)と絵画の技について語り合ったともいう。一世を風靡した呉春の画風は四条派として広がり、近代の京都画壇にも大きな影響を与えた。
本展では寺院の襖絵などの大作を交えて呉春の画業を振り返り、理想を目指して洗練されていく画風の変化を見ていく。また、絵画のみならず俳諧や謡曲といった芸事に通じていた様子も展覧。移りゆく画風や、様々な人との交流の背景には、呉春の軽やかな人間性があったように思われる。江戸絵画のひとつの頂点ともいえる洗練された技に加え、洒脱でいて親しみやすさもある呉春の魅力を堪能してほしい。
※会期中展示替えあり