evala 現われる場 消滅する像
24/12/14(土)~25/3/9(日)
NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
いわゆる視覚を中心にした表現領域である「美術(visual arts)」に対し、聴覚を中心にした表現として「サウンド・アート」がある。サウンド・アートでは楽音(楽器で演奏される音)によらない、自然環境音を録音した素材などの、さまざまな音が使用され、「聴くこと」自体を主題とするなどの特徴によって、同じく聴覚による芸術表現である音楽と区別されている。それは、聴くことから広がる知覚世界の提示という側面を持っている。ゆえに、サウンド・アートは、見ることに偏重した美術に対して、もうひとつの見ることを提示する表現でもあると言えるだろう。
evalaは、2000年代以降、個人としての活動のみならず、多くのコラボレーションを行なうなど、幅広い分野で活躍する音楽家でありサウンド・アーティストだ。2017年からは、新たな聴覚体験を創出するプロジェクト「See by Your Ears」を国内外で展開している。ほぼ音だけで構成されているにも関わらず鑑賞者の視覚的想像力をも喚起する作品群は、既存のフォーマットに依拠しない音響システムを駆使した独自の「空間的作曲」によって、文字通り「耳で視る」ものとして高い評価を得ている。
2013年にevalaと世界的なサウンド・アーティストである鈴木昭男とのコラボレーションとしてICC無響室で制作、発表された《大きな耳をもったキツネ》は、後に「See by Your Ears」となるevalaの活動の方向性を定めた原点と位置づけられる作品となった。
「evala 現われる場 消滅する像」展は、作家の活動史においても重要な作品を制作するきっかけとなったICCを会場に開催される、「See by Your Ears」シリーズの、本展のための新作を含めた、現時点における集大成となる展覧会だ。《大きな耳をもったキツネ》や、そこから発展し多くの国々で発表されてきた作品、さらにICCで最も大きな展示室を全室使用した大型インスタレーションほか、複数の新作によって、精緻に構築された音響空間のなかで、聴くことと見ることが融け合う新たな知覚体験をさまざまな方法で提示する。
開催情報
- ジャンル
- 現代美術
11:00~18:00(事前予約推奨)
月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌日)、年末年始(12/28[土]—1/3[金])、ビル保守点検日(2/9[日])休館
※ 休館日以外においても、開館時間の変更および臨時休館の可能性がございます。
料金
一般 1,000円(900円)
大学生 800円(700円)
※ICC年間パスポート:1,500円
※ご入場は事前予約をされた方を優先させていただきます。
※休館日以外においても、開館時間の変更および臨時休館の可能性がございます。
※( )内は15名様以上の団体料金。
※障害者手帳をお持ちの方および付添1名、65歳以上の方と高校生以下の方、ICC年間パスポートをお持ちの方は無料。