企画展 古筆切 分かち合う名筆の美
24/12/21(土)~25/2/9(日)
根津美術館
古筆は、本来古の人の筆跡という意味だが、狭義には平安から鎌倉時代に書かれた歌集などの和様の書をさす。平安時代には、貴族らは書に秀でた人に『古今和歌集』をはじめとする勅撰和歌集や私家集などの書写を依頼し、贈答品や調度品とした。こうした当代一流の能書家によって写された歌書などが、室町時代以降の茶の湯の流行や鑑賞のために一紙や一頁、場合によっては数行単位で切断・分割されるようになる。それが古筆を切断した断簡、すなわち古筆切だ。
本展では、同館の所蔵に新たに加わった重要文化財「高野切」を含む、平安から鎌倉時代にかけて書かれた、館蔵の古筆切を中心に展示する。それぞれに個性的な魅力を放つ名筆の美を楽しんでほしい。