特別展「武家の正統-片桐石州の茶-」
25/2/22(土)~25/3/30(日)
根津美術館

片桐石州(1605~73、貞昌、石見守、三叔宗関)は大和国小泉藩第2代藩主であり、武家を中心に広まった茶道・石州流の祖だ。千利休の実子である千道安(せん どうあん・1546~1607)から茶の湯を学んだ桑山宗仙(くわやま そうせん・1560~1632、左近)の晩年の弟子であり、利休流の侘び茶を基とした。一方で、大名らしい厳かな茶会を開き、古田織部、小堀遠州に続いて、武家茶道の地位を確立する。
石州の茶は江戸時代を通して大名や武家に広く浸透し、幕府の数寄屋坊主(すきやぼうず)を輩出することとなる。石州流の茶こそ、徳川政権下における武家の正統と言えるだろう。
本展覧会は、茶道史上に極めて重要な位置を占めながらも、これまで注目されることが少なかった石州と石州流の茶の湯を顕彰するものである。