【特別展】生誕150年記念 上村松園と麗しき女性たち
25/5/17(土)~25/7/27(日)
山種美術館

「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願」と語った日本画家・上村松園。この言葉どおり清らかで気品に満ちた松園の作品は、今もなお多くの人々を魅了し続けている。2025年に、松園が誕生して150年を迎えることを記念し、山種美術館では数々の名品を取り揃えてその画業をたどるとともに、松園と同時代の画家から現在活躍中の若手作家にいたるまで、女性の姿を描いた作品をご紹介する特別展を開催する。
1875年、京都で生まれた松園は、幼い頃より絵を描くことを好んだ。外形の美しさだけではなく、精神性を伴った自身の理想とする女性像の表現を、生涯をかけて追求する。やがて美人画の名手として高く評価され、73歳の時、女性として初めて文化勲章を受章するにいたった。
同館創立者の山﨑種二は、松園と親しく交流を重ねて作品を蒐集し、代表作である《新蛍》や《砧》、松園芸術の粋を極めた《庭の雪》などを含む日本有数の松園コレクションを築いた。
本展では、画業の初期から晩年までの22点の優品を通じて、近代日本を代表する女性画家・上村松園の魅力にせまる。あわせて、同じく2025年に生誕130年を迎える小倉遊亀、生誕120年の片岡球子など、さまざまな画家による麗しき女性たちの姿を描いた、粒選りの作品を紹介する。