企画展 はじめての古美術鑑賞 写経と墨蹟
25/5/31(土)~25/7/6(日)
根津美術館

写経と墨蹟。一見しただけでは、難しそうと思われるかもしれない。写経は仏教の経典を書写したもの、また禅僧の書である墨蹟の多くは禅の心得が書かれている。確かに、その内容は決して易しくない。しかし、ともに仏教に基づきながら、ひたすらに書き写された整然とした書と、書き手の個性までもが表れた大胆な筆跡、その対照的な書の魅力に導かれて一点一点を丁寧にみてゆくと、どこかに「推せる」ポイントが見つかるのではないだろうか。
このたびの展覧会では、これら二つのジャンルの作品を、展示室を二分してともに並べることで、まずはその造形的な違いを目で見て実感していただくもの。展示品は、同館で所蔵する国宝や重要文化財が中心となる。これらの作品は何が、どのように優れているのだろうか。書としての見どころや歴史的な重要性などの鑑賞ポイントを、専門用語もわかりやすく解説しながら紹介する。
名品によって、写経と墨蹟の鑑賞を始めてみよう。