池上恵一「Prayer」
25/5/17(土)~25/6/14(土)
ギャラリーノマル

異端の作家・池上恵一のギャラリーノマル初個展!
美術界の“コリ”をほぐす、漆黒の宇宙
池上恵一は、身体とその内側にある圧力や「凝り」をテーマとした、独自の作品を一貫して発表し続けてきた作家だ。
幼少期に病弱だった池上は、健康への関心を深める中で、さまざまな手技療法や武術を習得した。父の旅立ちの際に触れた感覚は、彼の創作活動の原動力となっている。他者の身体に触れて感じ取ったエネルギーは、手指で描く木炭ドローイングや彫塑に落とし込まれ、さらにパフォーマンスや舞台美術への参加、ワークショップの開催など、ジャンルを超えた多岐にわたる活動/表現へと展開されてきた。
従来のアートの枠や文脈には収まりきらない唯一無二の道を歩み続ける池上は、岡本太郎現代芸術賞特別賞の受賞をはじめ、海外での作品発表でも高い評価を受けている。近年は、作家としての表現の純度・強度をさらに深めたアプローチで注目を集めている。
2024年2月、ノマル前ディレクター・林聡(11月に急逝)が約20年ぶりに池上と再会。特異にして一貫した池上の作家性は林の心を鷲掴みにし、すぐに初の版画集「生命掌(せいめいしょう)」をノマルの版画工房で出版。続いて個展「Prayer」決定と、2024年の2月〜10月末まで、池上とノマルは対話を重ね、実に濃密な関係を築き上げた。
そんなノマルとのコラボレーションで生まれた「Prayer」シリーズは、ガネーシャ、シーサー、日本刀といった精神の深層を象徴するモティーフを礎に、池上が手や指で漆黒のアウラを塗り込めた木炭ドローイング作品だ。
本展では、その「Prayer」シリーズと立体作品を中心に、池上の全人生=作家人生を空間全体に表出させるインスタレーションを発表する。黒の濃淡に囲まれた空間で、触れること、感じること、そして祈ることを通じて、生の繋がりに迫ろうとする池上の比類なき表現のエネルギーを感じてほしい。
また、会期初日には、互いに同志と認め合う美術作家・稲垣元則とのトークショーを開催する。二人の対話を通じて、池上作品への理解が一層深まることだろう。
さらに最終日には、前ディレクター林と共に池上と交流を深めてきたピアニストsara(現ディレクター・今中規子)が、池上の作品世界と共振する音楽ライブを行う。
異端を貫く作家、池上恵一の記念すべきノマルデビュー展。
開催情報
- ジャンル
- ギャラリー
13:00~19:00
日曜・祝日休廊
■ Opening Party & Talk Event
2025年5月17日 (土) 18:00 - *予約・料金とも不要
Talk:池上恵一 Keiichi Ikegami x 稲垣元則 Motonori Inagaki (美術作家 Artist)
■ Closing Live : Prayer (Solo Piano Improvisation)
2025年6月14日 (土) open 19:00 / start 19:30 -
charge : adv. 2,000円 / door. 2,500円 *予約制 / 定員30名
act : sara (.es) piano, perc.
※詳細・ご予約は公式サイトまで
料金
無料