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山村博男 油彩展

25/6/18(水)~25/6/24(火)

松坂屋名古屋店 美術画廊

「夏のビーチ(サンタ・マルゲリータ・リーグレ)」30F

野外劇場や街中で集う人々の群れ。ビーチに立ち並ぶ数々のパラソルや、斜面に密集する家並み、などなど。手間暇を考えると尻込みしてしまうような、いかにも手のかかりそうな情景に出会うと、絵描き心がより掻き立てられる—。
山村博男氏の仕事から、そんな推測をしてみるのだ。一般に言う、技癢、という言葉が相応しいものかどうか、入り組んだワンシーンを目にして気持ちが動かされた時、それが複雑であればあるほど、氏は自身の腕前を試したい思いに駆られるのではないだろうか。例えば同郷の先達である荻須高徳の風景にはほぼ人間が登場せず、遠景を捉えた作例も少ないことを思うと、群像描写からは氏の大きな特質が窺い知れるといえるだろう。
そのような、実在する風景の枠組みはきちんと守りながら、多様な構成要素を盛り込みつつ山村流に纏めあげていく作品群とは別の柱として、静物や室内風景もまた氏の画業に欠かせない側面だ。自らの手で自在に構成可能なモチーフが闊達に画中に遊び、色彩は迸るがごとく、時に己が領域を軽やかに逸脱し、しかし全体を眺め渡してみると、それぞれが緊密な美しい連携を保っている、というところに氏の真骨頂がある。
1993年の昭和会賞受賞から30年余、長年所属していた国画会を離れ、一画人・山村博男として刻みはじめた新たなる歩み。確たる骨格の中で、稀有な色彩配置の感覚がますます冴えをみせる美の世界を、楽しんでほしい。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

10:00~19:00
無休

※最終日は16:00閉廊

料金

無料

出品作家

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