コレクションを中心とした特集 記録をひらく 記憶をつむぐ
25/7/15(火)~25/10/26(日)
東京国立近代美術館

松本竣介《並木道》1943年
しばしば美術は「時代を映し出す鏡」と言われる。その視覚的なイメージには、作家の感性を介して、制作時の世相や文化が刻印されている。
それだけではない。美術は時代を超えて生き続けることにより、後の世代によって新たに意味づけられるものでもある。つまり美術が映し出すのは、作品が生み出された過去の一点から現在に至る時間の流れの中での、人々の美意識や社会と歴史を見つめる眼差しの変化なのだ。
「昭和100 年」にあたり、なおかつ「戦後80 年」を迎える2025 年という節目の年に、コレクションとアーカイブ資料を駆使することで美術に堆積した記憶を読み解きながら、多様な視点で歴史に迫る美術館の可能性を探る。