日比野克彦 ひとり橋の上に立ってから、だれかと舟で繰り出すまで
25/7/19(土)~25/10/5(日)
水戸芸術館現代美術ギャラリー

日比野克彦は幼い頃、予期せず一人ぼっちになった時、橋の上で初めて「ひとり」を実感したと言う。そして、絵を描くのは「だれかと」会いたい、コミュニケーションしたいからだと語る。本展は「ひとり」から「だれかと」へ、つながりを求めていく日比野による活動の変遷を生立ちから現在まで辿る。
1980年代前半、東京藝術大学大学院美術研究科修士課程デザイン専攻に在籍していた日比野は、ダンボールを素材にした作品でイラストレーションの概念を拡張し、立て続けに公募展の大賞を受賞して一躍時代の寵児となった。しかし、日比野の活動を俯瞰する時、80年代はアーティストとしてのキャリアの一段階にすぎない。90年代には自らと向き合い、形のないものの表現を模索し、2000年代には関係性を探求するアートプロジェクトへと大きく舵を切った。2010年代以降は美術館の館長、2020年代はさらに大学長という役割を担いながら、美術を福祉、医療などと掛け合わせ、時に行政や企業とも連携して社会に結びつける実践を精力的に行っていく。本展はそれらすべてをアーティスト日比野による芸術実践と捉える観点から編まれたものだ。
本展ではいくつものフィールドを横断しながら縦横無尽に活躍する日比野を、アーティストとして形成された過程を起点に、関わる人びとの視点を通して深掘りし、絵本や漫画を取り入れてエピソードを織り交ぜながら紹介する。手つきや振る舞い、姿勢に着目することで、必ずしも形や物として残らない2000年代以降の活動も含め、日比野の拡張してやまない芸術実践に通底するものを探る。
開催情報
- ジャンル
- 美術館
10:00〜18:00
月曜日(ただし7月21日、8月11日、9月15日は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)、9月16日(火)休館
※入館は閉館の30分前まで
料金
一般900円(700円)
高校生以下・70歳以上無料
身体障害者手帳/療育手帳/精神障害者保健福祉手帳/指定難病特定医療費受給者証をお持ちの方(付き添いの方1名)無料
年間パス2,000円
※学生とシニアための特別割引デー「First Friday」(学生証をお持ちの方と65〜69歳の方は、毎月第一金曜日100円)
※その他優待、学校・福祉施設・団体単位での見学・視察は公式サイトをご覧ください