伊丹職人づくし展
25/6/13(金)~25/7/21(月)
市立伊丹ミュージアム

自身の技術でモノを作ることを生業とする職人。伊丹にもかつてさまざまな職人が活躍していた。なかでも古くからその存在が知られているのは番匠(大工)で、応永20年(1413)に現在国宝に指定されている大師堂(西院御影堂)を修復した記録が残っている。また、同館が所蔵する市指定文化財「元禄7年柳沢吉保領伊丹郷町絵図」には大工のほか、江戸積酒造業で栄えた伊丹郷町にふさわしく、酒樽をつくる樽職人の名前も見える。さらに時代が下り明治時代になると、勧業政策の一つとして奨励された園芸業が伊丹北部地域で花開き、荒牧や鴻池では植木職人が活躍した。そして2024年に伊丹市がおこなった市域の聞き取り調査では伊丹南西部にある堀池の靴職人の存在が明らかとなった。
本企画展では、江戸時代から昭和初期に活躍した伊丹の職人をとりあげ、失われつつある市域の職人文化に迫る。職人を描いた絵巻や錦絵、職人が使っていた道具など約70点の資料を通して、時代を支えた職人たちの姿を身近に感じてほしい。