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惑星のように見る

25/7/12(土)~25/8/9(土)

ANOMALY

青木野枝《立山》2024年、鉄、石鹸 「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」東京都庭園美術館(2024)展示風景 撮影:山本糾

ANOMALYでは、2025年7月12日(土)から8月9日(土)まで、ギャラリーアーティスト6名と、普段から交流のあるゲストアーティスト5名によるグループ展「惑星のように見る」を開催いたします。
インターネットやソーシャルメディアの発達により、私たちの世界はますます「小さく」なり、常に接続された状態が、日常生活を格段に便利にしました。さらに、GPS衛星の信号を受信する技術が普及し、地球上のどこにいても、高精度な情報を手に入れることが可能となりました。
しかし一方で、このようなテクノロジーの発展が、知識と権力の集中を加速させ、社会の分断を生んでいます。それは、人間中心主義や経済成長至上主義を助長し、気候変動や地殻変動といった地球規模で起こる長期的な自然の変化から私たちの注意を逸らし、戦争、政治的混乱、環境破壊、生物多様性の喪失など、世界各地で深刻な問題を引き起こす一因となっています。

わたしは惑星(planet)という言葉を地球(globe)という言葉への重ね書きとして提案する。グローバリゼーション[地球全域化]とは、同一の為替システムを地球上のいたるところに押しつけることを意味している。わたしたちは現在、電子化された資本の格子状配列のうちに、緯度線と経度線で覆われた抽象的な球体をつくりあげている。(中略)地球は、わたしたちのコンピューター上に存在している。そこには、だれも暮らしていない。それは、わたしたちがそれをコントロールすることをもくろむことができるかのように、わたしたちに想わせる。これにたいして、惑星は種々の他なるもの(alterity)なかに存在しており、別のシステムに属している。にもかかわらず、わたしたちはそこに住んでいる。*¹ ーガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク『ある学問の死 惑星思考の比較文学へ』

この「惑星思考」は、20世紀に席巻したグローバリズムを超え、気候、生物多様性、経済、文化などが有機的に絡み合う「地球」を多角的に捉え直す視点です。この考えは、哲学、環境学、社会学などの分野でも引き続き議論されています。
本展では、現代社会における加速度的な変化の中で見過ごされがちな事象や関係性に目を向け直し、⼈間/⾮⼈間や⽂化/⾃然の⼆項対⽴を超えた「⽣」の新たなビジョンの模索や、現在と異なるスケールの時間/空間の想像を可能にし、わたしたちに現実世界を再び鮮やかに感じさせてくれる11人のアーティストの視点を通じて、世界を、あらためて「惑星のように見る」*²ことを試みます。
皆様の御来廊を心よりお待ちしております。

2025年6月 A N O M A L Y

出展作家:青木野枝、淺井裕介、大木裕之、マキ・ナ・カムラ、衣川明子、斎藤玲児、佐々木類、長島有里枝、東山詩織、樋口亜弥、渡辺豪

開催情報

ジャンル
ギャラリー

12:00~18:00
日曜、月曜、祝日休廊

※オープニングレセプション: 7月12日(土)17:00 – 19:00
※大木裕之フィルム作品特別上映会&トークイベント:7月26日(土)18:00 – 21:00
 登壇者:大木裕之、朝倉芽生(高知県立美術館 学芸員)*敬称略

料金

無料

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