飯川雄大 大事なことは何かを見つけたとき
26/2/28(土)~26/5/6(水)
水戸芸術館現代美術ギャラリー
飯川雄大は時間の相対性や知覚のゆらぎに着目し、何気ない風景や身近な物事を注意深く観察することで、人々の認識の不確かさや、社会で見過ごされがちな存在に目を向けさせる作品を制作してきた。記録という行為とそこからこぼれおちるものの考察から生まれた〈デコレータークラブ〉シリーズでは、巨大なピンクの猫を街中に突如出現させたり、鑑賞者のかかわりによって移動・変化するオブジェを屋内外に設置したりと、立体、絵画、写真、映像等を自由に組み合わせ、空間の特性を生かした作品を展開している。
本展では、飯川のこれまでの実践を包括的に紹介するとともに、情報の曖昧さや感覚の不完全さを新たな可能性と捉え、鑑賞者を巻き込む新作インスタレーションを制作する。それらへの応答として現れる振る舞いは、人々が時を忘れ、夢中になって遊ぶ姿を思い起こさせる。そしてその「遊び」の先、場所や時間を越えたところで、いつか誰かが、見知った日常とは異なる光景を見つけるかもしれない。思いもよらぬ出来事に出会ったときの衝撃、生々しいリアリティを持った想いを、私たちはそのことを知らない他者にどのように伝えることができるのか、その(不)可能性について、共に考える機会となるだろう。

