人体―神秘への挑戦―

自らを生かし、動かすものの仕組みを理解するために、人類は多くの挑戦を重ねてきた。本展覧会では、ルネサンス時代以降の先人たちの努力の歴史と功績を振り返りながら、人体の構造と機能を解説するとともに、それが最先端の研究でどのように変わりつつあるのかを紹介する。そもそも人体を理解するということとは――。それは進化の文脈の中で語られることもあれば、機械になぞらえて、構造と機能の関係の中で理解されることもある。様々な科学の領域が常に発展を続ける中で、これまでに多くの解釈が生まれ、顕微鏡をはじめとする機器の発明や技術の進歩もまた、人類の認知の限界を拡大してきた。人体研究の歴史は、科学の発達の縮図なのであり、そして人体理解の道筋をたどることで、その本質も概観できる。最も身近でありながら、最も奥深い、「人体」の世界を楽しめる展覧会となっている。