黒田清輝「裸婦習作」と近代絵画
18/5/19(土)~18/7/1(日)
遠山記念館

2017年6月、黒田清輝の油彩画「裸婦習作」の修復が完了。アトリエの裸婦を描いたこの習作は、黒田がフランスでラファエル・コランに師事し、木炭画から油彩画へと進むことを許された1888年(明治21)1月以降、一年半前後のうちに描かれたものと考えられている。黒田が洋画家として立つまでの道程を垣間見ることができる貴重な作品だが、傷みが激しく、画面も不鮮明で鑑賞に支障を来すレベルであった。付着した汚れの除去を主とした今回の修復を経て、本来の暖かみのある明るい色彩がよみがえり、外光派の特徴が鮮明に現れた画面となった。この“ 復活した裸婦像 "のお披露目をメインに、菱田春草「秋野」、横山大観「耀八紘」、速水御舟「牡丹」、安田靫彦「風神雷神」など、同館が所蔵する日本の近代絵画から優品を選りすぐって展観する。