長井朋子展 2006 - 2018 「ももいろと薔薇色のアトリエ 魔法」

©Tomoko Nagai

長井朋子は1982年愛知県生まれ。2006年に愛知県立芸術大学を卒業し、現在は東京にて制作活動を行っている。08年、東京オペラシティーアートギャラリー「Project N」での個展をはじめ、その後も京都、鹿児島、香港、シンガポールなどで個展を開催。17年には六本木ヒルズ A/D GALLERYで個展を行い、好評を博した。また、東日本大震災の被災地・宮城県七ヶ浜にある遠山保育所の再建に際し、園児のための屋外プールに絵を描くプロジェクトに携わるなど、美術館やギャラリーでの作品展示に限らず幅広く活動している。長井の作品には、森や部屋の背景に、たくさんの動物たちや、女の子、色とりどりの木やキノコなどが、まるで劇場のように配置され、様々なモチーフが散りばめられた作品はどれも、空想の物語の世界が凝縮したような躍動感とイメージの層が複雑に重なり合う独特の空間性を持つ。絵画に加えて、立体制作やインスタレーションも展開し、多彩なマチエールや筆致、素材が不思議なリズムとなって、まるでひとつの音楽を奏でているように感じられる。初個展以来、活発な作品制作を行う長井の12年間の作品を披露する本展。2006年からこれまで制作してきた作品を、新作とともに展示する。