Joan Jonas ジョーン・ジョナス Simple Things
18/11/17(土)~18/12/26(水)
ワコウワークスオブアート

Video still from Stream or River, Flight or Pattern (Journey), 2017 Ⓒ Joan Jonas, Courtesy of Gavin Brown's enterprise, WAKO WORKS OF ART
アメリカ人女性作家ジョーン・ジョナスによる5年ぶり4回目の個展『Simple Things』を開催する。パフォーマンス・アートとニューメディア表現のパイオニアであるジョナスは本年、4年に1度受賞者を選出する「第34回(2018) 京都賞 思想・芸術部門」の受賞が決定した。ジョナスは1936年にニューヨークに生まれて1960年代に活動を開始して以来、約60年間に渡りパフォーマンス・アートの可能性を追求し続けている女性アーティスト。日本への旅行でポータブルヴィデオカメラ(ポータパック)を購入した事を契機に、1970年代前半から本格的にニューメディアと身体表現との融合を実践していく。
今回展示するのは、ジョナスの主要な作品の構造と彼女の生涯に渡る関心を伝える、2つの映像作品《Stream or River,Flight or Pattern (Journey)》(2017)、《Beautiful Dog》(2014) と、1つのパフォーマンス記録映像《Reanimation Performance (Milan 2014)》(2014) 。私的な興味の対象物から地政学的状況にいたるまで、広範囲な着想源を彼女にもたらし続ける「旅」、すべての制作の根幹に横たわる、人と世との神秘的な関わりを象徴する「犬」、そして複数の過程と作品とがからみあって生み出される「ライブパフォーマンス」。身体、運動、音楽、女性のアイデンティティー、自然、都市の風景という切り口を頼りに、3つの映像を通じて半世紀以上に渡る作家の創作活動と世界への眼差しを紐解く。