長野県信濃美術館名品展
18/11/10(土)~19/1/20(日)
高崎市タワー美術館

長野県信濃美術館は、平成29年に開館50年を迎えた歴史ある美術館。昭和41年(1966)に地元企業などの有志によって財団法人として設立され、昭和44年からは長野県に運営が移管されて今日に至っている。全国的に著名な古刹・善光寺に隣接する城山公園のなかにあり、現在、新時代への展開を目指して美術館の建替えを行っているため休館中で、その間、他施設への作品貸出を積極的に行って収蔵作品の紹介を行っている。
半世紀にわたる美術館活動のなかで収集された作品は約4,000点。その収蔵品はほとんどが明治以降の美術だが、海外作品を収集対象とせず、長野県ゆかりの作家の代表作、信州の自然を描いた風景画という比較的絞った方針によって収集されたため、近代日本美術の黎明期からの重要作品が揃い、所蔵する日本画、洋画、彫刻によって近代日本美術史を概観できるほど充実した内容となっている。
本展覧会では、菱田春草、池上秀畝、西郷孤月など、長野県出身の個性的な日本画をはじめとし、大正の異才・河野通勢らの洋画、荻原守衛(碌山)、石井鶴三らの彫刻を紹介する。長野県信濃美術館の収蔵品のなかでも、名品をまとまって観覧できる少ない機会だ。