2019年 現代刀職展-今に伝わるいにしえの技-

公益財団法人日本美術刀剣保存協会は、その使命の一つに現代刀職者の育成と技の公開をあげ、その事業として、｢現代刀職展｣を開催している。この展覧会は、以前の現代刀匠を中心とした、｢新作名刀展｣、刀剣を研磨する研師および外装を制作する刀職者のための｢刀剣研磨・外装技術発表会｣を合同で展示し、一年の成果を競い、そして発表する場として位置づけられるものである。
｢新作名刀展｣および｢刀剣研磨・外装技術発表会｣はそれぞれ60年を超える深く長い伝統をもつ展覧会だった。この伝統と格式を礎に、新たな歴史を刻むべく、本展覧会は開催されることとなった。本財団の創始者である佐藤寒山先生の遺訓であり、本財団の基本精神である｢和｣の理念によって成し遂げられた渾身の力作揃い。本展覧会を通じて刀職者が胸に抱き日々実践している｢和｣の精神も感じ取っていただけることと思う。