シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート
19/8/10(土)~19/12/1(日)
ポーラ美術館
本展覧会は、ポーラ美術館の絵画、彫刻、東洋陶磁など多岐にわたるコレクションを、現代美術の第一線で活躍する作家たちの作品とともに紹介するもの。2002年の開館以来、現代美術の作家たちに焦点をあてる本格的な企画展は、今回の展覧会が初となる。これまで、モネやピカソといったコレクションの中核をなす作家をはじめ、巨匠たちの作品とともに歩んできたポーラ美術館は、同時代の表現へと展望を拡げ、新たな一歩を踏み出す。
展覧会タイトルである「シンコペーション」(切分法)とは、音楽において、リズムを意図的にずらし、楽曲に表情や緊張感をあたえる手法。空間全体に広がるインスタレーション、音、映像、野外展示、写真、絵画など、現代の作家たちにより多様な表現は、時代や国境を越えて過去の巨匠たちの作品に今日的な光を当て、現代を生きる私たちの感覚を揺さぶる、さまざまなリズムをもたらす。
大自然の懐に抱かれたポーラ美術館は「自然と美術の共生」を謳い、本来は密接であった両者の繋がりを取り戻すことを目指してきた。美術における過去と現在の表現もまた、断絶するものではなく、絶えず新たな関係を紡いでゆくべきものだろう。コレクションの数々が内包する時間とリズムが、現代の表現と出会い、箱根の豊かな自然のなかで新たな響きをうみだす。