菊池洋子 ピアノ・リサイタル モーツァルト 音のパレット 最終回
19/11/10(日)
兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
菊池洋子が描く、人間・モーツァルトの光と影。日本人で唯一、モーツァルト国際コンクール優勝に輝くピアニスト菊池洋子。その菊池が、これまでモーツァルトと向き合ってきた思いの全てを込めたプロジェクト(全4回)が、いよいよ最終回を迎えます。最終回のテーマは“ハ調の世界”。前半に明朗なハ長調の名曲、後半に胸に迫るハ短調の傑作を配したドラマチックなプログラムです。「きらきら星変奏曲」(ハ長調)は、当時フランスで流行していた恋の歌<ああ、お母さん、あなたに申しましょう>をモチーフにした煌びやかな変奏曲。モーツァルトならではの軽やかな筆致が聴くもの全ての心を照らします。フィナーレを飾るのは、ハ短調のピアノ・ソナタ第14番。劇的で哀切な旋律、身を切る様な拍動に胸が震えます。シリーズを通じて“天上の音楽”といった一般的なイメージだけでなく、ユーモアに溢れ、自由奔放でいながら寂しがり屋―、そんな人間的なモーツァルトを伝えたいと語っていた菊池。まさに最終回は、人間・モーツァルトの喜びと哀しみ、光と影が対比された充実のプログラムとなりました。全4回を締めくくる、渾身の演奏にご期待ください。
モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第7番 ハ長調 K.309、ピアノ・ソナタ 第16番 ハ長調 K.545、きらきら星変奏曲<ああ、お母さん、あなたに申しましょう>による12の変奏曲、幻想曲 ハ短調 K.475、ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K.457