【公演中止】東京都交響楽団 第898回 定期演奏会Aシリーズ
20/3/9(月)
東京文化会館 大ホール
大野和士が都響の音楽監督に就任以来展開してきたマーラー後の音楽風景の中で、ひときわ異彩を放つ高峰がベルクであり、ショスタコーヴィチ。2人とも音名象徴などを駆使し、数多くの暗喩やメッセージを自作に織り込んだ大胆不敵ぶりでも双璧。ベルク唯一の純粋管弦楽曲である《3つの作品》の濃密で劇的な書法は、マーラーの第6交響曲や、シェーンベルクの管弦楽法の影響が指摘されており、しかもそれらを凌駕せんかのような圧倒的表出力。また、ショスタコーヴィチがスターリンの死の直後に発表した第10交響曲は、自身と当時の政治状況とのせめぎあいを描くかのようなドラマティックな名作。都響の機能を全開にした音の奔流に包まれてください。
ベルク:管弦楽のための3つの作品 op./ショスタコーヴィチ:交響曲第10番 ホ短調 op.93