都響スペシャル/アラン・ギルバート首席客演指揮者就任披露公演
18/7/15(日)~18/7/16(月)
サントリーホール 大ホール

2011年7月の初登場以来、共演のたびに密度の高い名演を生み出しているアラン・ギルバート。主席客演指揮者就任はまさに待望のニュースだった。そしてギルバートが就任記念の演奏会に選んだ曲は、シューベルトの第2番交響曲とマーラーの第1交響曲。マーラーは、歴代の音楽監督・首席指揮者たちが培ってきた都響のコアレパートリーであり、信頼される指揮者にのみ任される都響サウンドの精髄。ギルバートは2016年7月に第5交響曲を指揮し、圧倒的な名演を聴かせた記憶も新しいだけに、都響との新たな出発に際して第1番を採り上げるのは自然な流れと言える。一方のシューベルト第2番は、意外な選曲と思われるかもしれない。実際、演奏機会は多くない。だが、ギルバートは「いい曲だから、ぜひ聴いてほしい!」と自信を持って勧める。後期のハイドンやモーツァルト、そしてベートヴェンからの系譜を実感させる堂々として快活なシンフォニーで、どの楽章にも歌心に満ち随所に聴きどころを持つ逸品。
シューベルト:交響曲第2番 変ロ長調 D. 125/マーラー:交響曲第1番 ニ長調 「巨人」